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個人事業主の確定申告の方法②~確定申告書Bを作成する

2017/05/05

経営会計コンシェルジュ・税理士の山田由美です。

前回は、個人事業主の方の確定申告に必要な帳簿の作成、
所得税青色申告決算書・収支内訳書の作成についてお伝え
しました。

今回は、確定申告書Bの作成方法についてお伝えします。

 

STEP2.確定申告書Bを作成する

確定申告書には、AとBがあります。
個人事業主の方は、確定申告書Bを作成して、提出します。
今回は、事業所得についての確定申告書作成方法について
お伝えしますね。

1.必要な書類

確定申告書の作成には、次の書類が必要です。

①確定申告書B

②青色申告の場合  所得税青色申告決算書
白色申告の場合  収支内訳書

③国民健康保険料、国民年金の納付領収書

必要に応じて、

④2016年中に給与収入がある場合、源泉徴収票

⑤生命保険料控除証明書

⑥地震保険料控除証明書

⑦小規模企業共済等掛金払込証明書

⑧医療費控除に必要な領収書

⑨住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
(毎年10月ごろに借入している金融機関などから送られてきます。)
(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書

⑩寄附をした場合、その証明書や明細書など寄附したことがわかるもの

2.確定申告書Bを作成する(事業所得)

パソコンで確定申告書を作成される方は、下記の国税庁のHP
下記URLを参照してください。https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/kakutei.htm

手書きで作成される方は、手書きでも問題ありません。

パソコン、手書き、どちらで作成しても、次の手順で作成してくださいね。

①住所、氏名などを記入する

②所得税青色申告決算書または収支内訳書に記載された
収入金額、所得金額を記載する。

③所得から差し引かれる金額(所得控除)を計算する
・雑損控除
・医療費控除
・社会保険料控除
・小規模企業共済掛金控除
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・寄附金控除
・寡婦・寡夫控除
・勤労学生控除
・障碍者控除
・配偶者控除
・配偶者特別控除
・扶養控除
・基礎控除

※各所得控除の金額は、こちらの記事を参照してください。
所得控除額

④②の所得金額の合計額から③の所得から差し引かれる金額の合計額を差し引きます。

②の合計金額-③の合計金額=課税される所得金額

⑤税金の計算をする
④で計算した「課税される所得金額」に税率をかけて計算します。

 ④×税率=税金

税率はこちら
所得税率

⑥⑤で計算した税額から、次の控除が受けられる場合は、差し引く
・配当控除
・住宅ローン控除
・政党等寄附金特別控除
・認定NPO法人等寄附金特別控除
・公益社団法人等寄附金特別控除
・住宅耐震改修特別控除
・住宅特定改修特別税額控除
・認定住宅新築等特別税額控除

⑦⑤の税金から、⑥の金額を差し引く

⑧⑦から災害減免額を差し引く
災害減免額とは、
平成28年分の所得金額が1,000万円以下の方が、
災害により住宅や家財について損害を受けた場合に、
その損害額(保険金、損害賠償金などで補填される部分の金額を除く)が、
住宅や家財の価額の2分の1以上であるときに受けられる税金の減免

⑨復興特別所得税額を計算する
⑧×2.1%=復興特別所得税額

⑩平成28年中に納付した外国所得税がある場合は、⑨から差し引く

⑪給与や売上金からあらかじめ差し引かれた所得税等の額がある場合、
その金額を記入する

⑫申告納税額を記入する
⑩の金額から、⑪の金額を差し引く
差し引いた金額が黒字の場合は、100円未満を切り捨て
差し引いた金額が赤字の場合は、「△」または「-」で記入する
赤字の場合は、還付になります。

⑬還付される場合は、受取口座を記入する

以上となります。
申告書作成の流れを書きましたが、⑥、⑧、⑩はそんなに多くないと
思います。
住宅ローン控除くらいですかね。

少し難しいところもあるかもしれません。
ご不明な点等がありましたら、下記にお気軽にお問い合わせくださいね。

<お問い合わせ>
E-mail:info@ymkeiri.com
TEL:090-4018-6851

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