
個人事業主が納める4つの税金~住民税の計算方法
2017/05/05
経営会計コンシェルジュの山田由美です。
今回は、個人事業主が納める4つの税金のうち、
住民税の計算方法について解説します。
住民税の計算は、所得税と同じように計算しますが、
控除額が少し異なります。
住民税は、所得税の確定申告を行うと、
お住まいの市区町村から納税額の通知書が送付されます。
そのため、自分で税額を計算して申告する必要はありません!
ちなみに、「住む場所よって住民税の額が変わる」という話を
聞いたことがありませんか?
住民税の計算方法は、全国同じなのですが、
自治体の権限で税率や均等割額を変えることができるので、
少額ではありますが住む場所によって金額が変わることもあります。
住民税とは
住民税とは、国に納める所得税とは異なり、
地域社会で必要な費用を多くの住民が分担するために徴収される地方税です。
市町村民税と道府県民税を合わせたものをいいます。
課税される地方は、
その年の1月1日に住んでいる場所(住民票のある場所)で課税されます。
個人事業主の方は、
通常、毎年6月に市町村・特別区から納税義務者に送付される税額通知書
(納付書)に従って、年4期の支払月に納税することになります。
住民税の計算方法
住民税額は、均等割額と所得割額の合計額で算出されます。
<均等割額>
均等割とは、すべての住民に等しい額で課せられるものです。
所得金額の大小にかかわらず定額で課税されます。
そしてその標準税率は、
市町村民税3,000円、道府県民税1,000円と定められています。
ただし、その地方自治体において、その財政上その他必要があると
認める場合においては変更することができます。
そのため、住んでいる場所によって、支払う税金が変わってくるんですね。
<所得割額>
所得割とは、住民税のうち多くの部分を占め、
前年の1月から12月までの所得金額に応じて課税されるものです。
計算式は、
課税所得金額×所得割税率(10%)− 税額控除額等=住民税の所得割額
この計算式をくわしく説明すると…
1.総所得金額等を計算する
各種所得の金額を合計し、総所得金額を算出します。
事業所得の算出の仕方は、「事業所得=総収入金額-必要経費」です。
2.所得控除額を計算する
①基礎控除:全員が対象
控除される金額は、33万円です。
②医療費控除
医療費控除は、医療費を支払った場合控除できます。
控除できる金額は、
(支払った医療費-保険補填)-(所得金額×5/100)と10万円のいずれか少ない方になります。
控除限度額は200万円となります。
③社会保険料控除
国民健康保険・国民年金・介護保険料などの社会保険料を支払った場合、
支払った金額すべて控除できます。
④生命保険料控除
生命保険や簡易保険、個人年金保険などの保険料を支払った場合、
次の計算式により計算した金額が控除できます。
生命保険・個人年金保険料のそれぞれについて、
A.15,000円以下の場合は全額
B.15,000円超え40,000円以下の場合は、支払った保険料×1/2+7,500円
C.40,000円超え70,000円以下の場合は、支払った保険料×1/4+17,500円
⑤地震保険料控除
損害保険における地震保険料を支払った場合、次の計算式により計算した金額が控除できます。
A.50,000円以下の場合、支払った保険料×1/2
B.50,000円超えの場合、25,000円
⑥小規模企業共済等掛金控除
小規模企業共済法で定められた特定の共済契約の掛金や地方公共団体が行う心身障害者扶養共済の掛金などを支払った場合、支払った金額すべてが控除できます。
⑦雑損控除
災害や盗難などで資産に損害を受けた場合、次の計算式により計算した金額が控除できます。
A.(損害金額-保険補填金)-(所得金額×1/10)
B.個人支出-5万円
AまたはBの金額の多い方
⑧障害者控除
本人や控除対象配偶者、扶養親族に障害者がいる場合、控除される金額は、
1名につき26万円(特別障害者は30万円)となります。
⑨寡婦控除(寡夫控除)
寡婦控除
夫と離婚または死別(生死不明含む)していてその後婚姻しておらず扶養親族がいる場合、26万円控除できます。
夫と死別していて、年収500万円以下の場合は、30万円控除できます。
寡夫控除
妻と離婚または死別(生死不明含む)していてその後婚姻しておらず、
年収500万円以下で、同一世帯の子供(年収38万円以下)がいる場合、
26万円控除できます。
⑩勤労学生控除
年収65万円以下の勤労学生は、26万円控除できます。
⑪配偶者控除
年収38万以下の配偶者がいる場合、
一般の控除対象配偶者は33万円、
70歳以上の控除対象配偶者は38万円
控除できます。
⑫扶養控除
年収38万円以内で16歳以上の扶養親族がいる場合、次の金額が控除できます。
一般の控除対象扶養親族(16歳以上19歳未満および23歳以上70歳未満) 33万円
特定扶養親族(19歳以上23歳未満) 45万円
老人扶養親族(70歳以上) 38万円
同居老親等(同居している老人扶養親族) 45万円
3.課税総所得金額を計算する
課税される金額 = 所得金額(1の金額) - 所得控除(2の金額)
4.税率をかけて税額を計算する
課税所得金額に、市町村民税は6%、道府県民税は4%を乗じて計算します。
5.税額控除額等を計算する
調整控除額、配当控除額、住宅借入金等特別税額控除額、
寄付金税額控除額及び配当割額・株式等譲渡所得割額の控除額
を計算し、算出税額から控除します。
以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。